サンスターの歩み
- 1930年代
- 1960年代
- 1970年代
- 1980年代
- 1990年代
- 2000年代
- 現在
サンスターの起源
サンスターは、自転車部品やパンク修理用ゴム糊の製造販売を行う金田兄弟商会として1932年に起業しました。その後、ゴム糊を入れていた金属チューブ容器の製造技術を応用し、まだ粉状の歯磨剤が主流だった1946年にチューブ容器入りの練歯磨剤を開発・発売したところ好評となり、現在のオーラルケア事業、ヘルス＆ビューティ事業に結びついています。
社名の「サンスター」は太陽（サン）が上る朝と星（スター）が輝く夜に歯を磨こうという願いに由来しています。
一方、自転車部品やゴム糊の事業は、二輪車用金属部品などのモーターサイクル事業と、自動車や建築、電子機器に使う接着剤・シーリング材などのケミカル事業に発展しました。
オーラルケア、ヘルス＆ビューティ、セーフティー＆モビリティ、生活環境の 4つの事業分野を発展させながら、各事業分野で培われた技術・知見を活用して、新事業の創出を目指しています。
1930年代
1932-1959
創業期
サンスターの歩みは起業家精神と壮大な夢から始まりました。1932年、創業者は自転車部品事業に参入。出先でタイヤを補修できるよう持ち運び可能な金属チューブに入れたゴム糊を製造し創造的なイノベーションで業界に革命を起こし、またたく間にマーケットリーダーとなりました。1954年には自転車部品事業を拡大し、ギヤクランクの生産を開始しました。
1946年、チューブ入り歯磨を発売し、オーラルケア産業に参入しました。サンスターの社名には、「太陽（サン）が上る朝と星（スター）の出る夜に歯を磨こう」というメッセージがこめられています。サンスター歯磨の市場シェアは1949年の6%から1954年には38%と成長を続けます。
1956年、チューブ入りでブラシのいらないシェービングクリームを発売して市場に革新をもたらし、成功をおさめました。
1954年：自転車用ギヤクランクの生産開始
1946年：チューブ入り「サンスター歯磨」第1号誕生
1968年：塩入り歯磨「SALT」発売
1966年：「VO5ヘアスプレイ」発売
1961年：二輪車用スプロケット発売
1960年代
1960-1969
新規事業分野へ進出。グローバル提携も
革新的な製品を世に送り出し、サンスターはオーラルケア市場のリーダーとなり、日本を代表する歯磨剤メーカーとなり、洗剤、シェービング用製品、チューイングガムなどの一般消費財市場にも参入。
事業の国際化を進め、1966年に米国の大手ヘアケア会社と合弁事業を設立し、VO5ヘアスプレイを日本で発売しました。
1967年には米国の化学品会社との合弁会社サンスターエセックス化学を設立し、自動車用ウィンドウや建築用のシーリング材の生産を開始しました。
自転車用スプロケット事業を拡大し、オートバイ用スプロケット事業にも参入し、成功を収めました。
1969年：建築用シーリング材「ベタシール169」発売
1970年代
1970-1979
急成長を遂げるサンスター
重要な節目となるこの10年間に、自動車用シーリング材の需要が伸び、サンスターは市場シェアでトップの座を獲得しました。
オーラルケア分野で更なる革新を続け、葉緑素配合の歯磨を発売。海外企業と提携を進めることで化粧品事業を拡大。1976年にはVO5でヘアケア製品分野のトップになったほか、男性用シャンプーを発売し、ヘアケア事業に新たなビジネスチャンスを見出します。
二輪車市場の急成長を背景に、高性能、高品質の二輪車用スプロケットなどモーターサイクル部品事業を強化。1976年、ハーレーダビッドソンからブレーキディスクの大量発注を受け、サンスターの評判は急上昇し、大きな成功を収めました。
1968年：「サンスタートニック」男性用シャンプー発売
1972年：息爽やか「ニューグリーンサンスター」発売
1976年：「デミュートサンスター」発売
1973年：二輪車用ブレーキディスクの量産開始
1980年：建築用塗料「Betawall」発売
1988年：サンスター心身健康道場の考え方を取り入れた「健康道場」シリーズ製品発売
1989年：歯周病菌とたたかう「G・U・M」シリーズ発売
1980年代
1980-1989
グローバルに拡大するサンスター
1980年代は、グローバル展開がサンスターの成長戦略となりました。世界中の専門家とのネットワークを構築し、米国にモーターサイクル用部品、接着剤、シーリング材の生産・販売施設を設立。
ハブラシの分野で先駆的な技術を誇っていたジョン･オー･バトラー・カンパニーを買収し、飛躍的な成長を遂げました。1989年にG・Ｕ・Mシリーズを開発、歯周病予防市場を創出し、グローバルリーダーとなりました。
1983年にサプリメントを発売して健康食品市場に参入。1985年には社内福利厚生施設「サンスター心身健康道場」を開設し、ここでの知見を基に1988年には「健康道場」シリーズの自然食品と飲料を発売しました。
1986年：米国に自動車用接着剤の生産拠点を設立
1990年代
1990-1999
アジアで事業拡大。環境経営の実践
1990年に口腔内での抗生物質治療を世界で初めて可能にした歯周病治療薬「ペリオクリン」を日本で発売。1998年には歯垢を吸着除去するハミガキ「Ora2」シリーズを発売。
1990年代は「VO5」と「サンスタートニック」ブランドのヘアケア事業が順調に成長。1992年、ドイツのフランクフルト近郊にSunstar Deutschland GmbH を設立。
シンガポールが東南アジアの製造統括拠点となり、1995年、インドネシアに二輪車用生産・販売拠点の Sunstar Engineering Indonesiaを設立。1990年代後半には中国の広州に製造・販売販売拠点を開設。
環境保全を重要課題とし、1993年にドライマーク衣料用洗剤「ドライアップ」を発売、1998年には、使用後につぶして捨てやすいエコカートを採用したシーリング材を発売するなど、継続的な取り組みを実践しています。
1990年代：「VO5枝毛シリーズ」大ヒット
1998年：シーリング材カートリッジ「エコカート」発売
1990年：歯周病治療薬「ペリオクリン」発売
1998年：歯垢を吸着除去するハミガキ「Ora2」発売
1990年代：半導体用アンダーフィル材好調
1993年：ドライマーク衣料用洗剤「ドライアップ」発売
2000年代
2000-2009
さらなる成長と発展に向けて
スイスにグローバル本社を設立
2000年、日本の全ての製造拠点で環境マネジメントの国際規格ISO 14001認証を取得。 サンスターの環境に配慮した取り組みは、「エコCAN」の開発につながりました。
2004年は、２輪事業のイノベーションを目指し、イタリアのブレーキディスクメーカーBraking S.p.A.社（現 Sunstar Engineering Europe GmbH – Italian Branch）を買収。また同年、中国・広州に自動車用接着剤の開発・販売拠点を開設いたしました。
2005年に高品質のスキンケアシリーズ「エクイタンス」を発売。
2008年は、口腔乾燥や口腔粘膜の荒れた方向けのオーラルケア製品「バトラー口腔ケアシリーズ」を発売。
欧州と北米に続き、メキシコ（2004年）、アルゼンチン（2007年）、コロンビア（2008年）にも新たに消費財ビジネスの営業所を設立しました。
2009年、スイスのエトワにグローバル本社社屋が完成。アジアでは、タイ、インドネシア、アメリカの工場に製品を供給する、モーターサイクル部品の生産拠点として、シンガポールに工場が建設されました。
現在
2010年以降
グローバル企業への
進化と積極的な投資
2011年、ドイツの Interbros GmbH を買収し、ハブラシ、歯間ブラシの生産能力を増強、生産品目の１つであるゴムタイプの歯間ブラシ「ガム・ソフトピック」の新製品投入により販売を世界で拡大。また同年、高品質の生体吸収性歯科用材料開発会社であるスイスのDegradable Solutions AGを買収いたしました。
I2013年、シンガポール工場に製品開発センターを設立。
2014年以降は、インドネシア、タイで精密プレス加工によるファインブランキング部品事業を展開、自動車向け金属部品事業も拡大しました。また南米ブラジルにオーラルケア製品の営業拠点を開設。
2015年はスイスのエトワに新本社社屋が完成。
2016年、米国シカゴ郊外のシャンバーグに新オフィス・工場・開発センターを開設。欧州では、新たな分野での新製品、歯ぎしりケアデバイス「BUTLER GrindCare」を発売、オーラルケアの事業領域を拡大しました。
2017年、消費財ビジネス販売会社Oral Company International BVを買収してオランダ、ベルギー、ルクセンブルクのオーラルケア製品の販路を拡充、また生産財ビジネスの新事業拡大として、光触媒技術による優れた脱臭除菌技術を持つユーヴィックス社を買収、室内空気質改善事業に参入しました。
2018年、ポーランドにも消費財ビジネスの営業所を開設
2019年、高精度金型製造技術を持つツバメックス社を買収、金属加工事業を強化。また同年、ドイツ・バイエルン州ライン・アム・レヒ市に自動車用接着剤の開発製造販売の欧州の拠点として新工場を開設、光触媒による除菌脱臭機「QAIS -air- 01（クワイスエアーゼロワン）」を日本で病院・店舗の室内設置向けに発売。2021年には家庭用機種を発売したほか、JR西日本の特急列車600両の空調システムにも同デバイスが組み込まれました。
2020年、大阪・高槻市に、日本グループ各社の本社機能が入居し、社外との共創・交流を促進するための「サンスターコミュニケーションパーク」を開設しました。
2021年、日本・アジアの市場拡大に対応すべく山梨県に洗口液の新工場を稼働開始しました。また、スマートハブラシとデジタル口腔ケアのサブスクリプション事業を行っているオーストリアのPlaybrush社をグループ企業に迎えました。
2022年、ヨーロッパではPlaybrushをG・U・Mシリーズに統合、日本では歯周病菌の増殖まで防ぐ「ガム・プラス」や「ガム・ラボ」シリーズを発売し、オーラルケア分野での発展を続けています。生産財事業では、ペット用除菌脱臭機QAISを米国と中国でも発売しました。
2023年、消費財事業は中南米のオーラルケア事業が大幅に成長し、さらにG・U・Mはヨーロッパで2つの新製品ソフトピック・プロとガム・バイオの洗口液を発売しました。生産財事業は、自動車市場における電動化と軽量化のトレンドに対応し、グローバルで安定的に成長してます。また、サンスター技研は2つの顧客賞を受賞しました。
2024年、サンスターは Michel Pettigrew（ミシェル・ペティグルー） と Tamara Minick-Scokalo（タマラ・ニック-スコカロ ）の2名を新役員に任命し、次のステージに向けた更なる成長を加速させます。
