キスの回数、圧倒的最下位の日本(調査6カ国中) 歯周病率最高の調査結果に 日本独自の文化「歯みがきコップの共有」も口内環境に影響?

2014年11月10日

サンスター株式会社(本社:大阪府高槻市、代表取締役 吉岡貴司)は、「G・U・M」発売から25年を迎えるにあたり、6カ国20~69 歳の男女2,280人を対象に、世界のオーラルケア・歯周病事情に関する調査*1を実施しました。

調査の結果、日本ではキスの習慣がないにも関わらず、口腔内細菌感染症である歯周病の可能性のある人が5人に1人で6カ国中最多であるという結果になりました。歯みがき時に使用するコップの管理には各国間で差があり、コップの共用が日本では浸透している半面、ドイツでは別々で管理しているという習慣の違いが顕著に現れました。また、各国での口臭に対する意識や予防に対する考え方の違いも浮き彫りになりました。

この結果について、神戸常盤大学の野村慶雄教授は、日本人は歯周病を疑わせる症状を自覚している人が多く、また6年ごとの歯科疾患実態調査でも成人の8割が口の中のどこかに歯周病を有しています。しかし、これは日本特有のものではなく日本人を含め世界で多くの人が感染している疾患です。それぞれの国において生活習慣に違いはありますが、その生活習慣の違いがその国の歯周病罹患と直接関係しているとは思えません。しかし、歯周病が世界的に最も多い感染症であり、全身への影響も明らかになった現在、原因である細菌を確実にコントロールすることを心がけましょう。

調査の方法

Title
Annotation
Table
調査期間:
調査方法:
調査対象:

2014年

9月2日~17日

インターネット調査(マクロミル)

6カ国(日本、アメリカ、ドイツ、オーストラリア、イギリス、スウェーデン)

20~69 歳の男女 各国 380 人

調査結果

①キス文化ないにも関わらず、歯周病の可能性のある人が5人に1人で6カ国最多

配偶者・恋人・パートナーとのキスの習慣を聞いたところ、日本は1週間の平均回数が1.31回となり、日本の次に少ないスウェーデンの5.37回と大きく差が出ました。6ヵ国平均で「ほぼ毎日」が61%に対し、日本は12%と1/5の割合にとどまる結果となりました。

図1 配偶者や恋人・パートナーとのキスの頻度

図2 自身のあてはまる症状

図3 図2の回答結果

*2 歯周病のセルフチェック
参照:日本臨床歯周病学会 http://www.jacp.net/jacp_web/general/about.html
「朝起きたとき、口の中がネバネバする」「ブラッシング時に出血する」「口臭が気になる」「歯肉がむずがゆい、痛い」「歯肉が赤く腫れている。(健康的な歯肉はピンク色で引き締まっている)」「かたい物が噛みにくい」「歯が長くなったような気がする」「前歯が出っ歯になったり、歯と歯の間に隙間がでてきた。食物が挟まる」の8項目のうち
*項目3つあてはまる:油断は禁物です。ご自分および歯医者さんで予防するように努めましょう。
*項目6つあてはまる:歯周病が進行している可能性があります。
*項目全てあてはまる:歯周病の症状がかなり進んでいます。

<神戸常盤大学 野村慶雄教授のコメント>

生まれたばかりの赤ちゃんの口の中には、むし歯や歯周病の原因となる細菌はいません。それではそれらの細菌はどこから来るのでしょうか?同一家族のむし歯や歯周病の細菌について研究した結果、それらの細菌の遺伝子は同じものであり、明らかに家族間で伝播していることが明らかです。

<培養前>
<培養前>
<1日目>
<2日目>

図4 液体培養中の唾液細菌の増殖推移 (サンスター調べ)

②家族・パートナーへの配慮、歯みがき時のコップ管理で各国差 別々の管理が当たり前の国も

歯みがき時に使用するコップの共有に関して聞いたところ、同居している人との共有をしているのは日本の32%が6カ国中最も高い結果となりました。一方で、コップが「いっしょ派」「べつべつ派」のみで比較したところ、日本は半数以上が「いっしょ派」であるのに対し、ドイツでは約9割が「べつべつ派」という結果となり、文化・習慣の違いが浮き彫りになりました。

図5 歯磨き時に使用するコップの管理方法

図6 日本とドイツの歯磨き時コップの管理方法

<神戸常盤大学 野村慶雄教授のコメント>

日本ではハブラシを共有する習慣はありませんので、ハブラシから細菌が家族に移ることはありません。ハブラシは使ったあと水道の水流で付着したプラークや唾液を洗い流し、その後よく振って水分を除き乾燥させるのがいいでしょう。最近は保管用の紫外線滅菌器なども販売されていますので使ってみるのもいいでしょう。

【神戸常盤大学 野村慶雄教授】

野村 慶雄(のむら よしお)先生
学校法人 玉田学園 神戸常盤大学短期大学部
口腔保健学科長

大阪大学歯学部卒業
岡山大学助教授(歯科保存学第二講座)
サンスター株式会社オーラルケア事業本部
サンスター歯科保健振興財団専務理事
附属千里歯科診療所長
大阪大学歯学部臨床教授
神戸常盤大学・神戸常盤大学短期大学部教授

資格:歯学博士(大阪大学)
学会:日本未病システム学会評議員

<参考情報>
他人の口臭を指摘しづらい日本人約8割
自分の口臭を気にする傾向が強い一方、予防が難しいと感じている
口臭に対する意識を聞いたところ、「口臭は人に指摘しづらいと感じる」人は81.8%で6カ国中最も高い結果となりました。また、「自分の口臭がきついとショックだと思う」人が日本とドイツが他国を大きく引き離して非常に多い結果となりました。

図7 「口臭は人に指摘しづらいと感じる」かどうか

図8 「自分の口臭がきついとショックだと思う」かどうか

口臭の原因に該当すると思うものを聞いたところ、日本では歯周病と回答する人が73.9%と最も多い結果となりました。一方で、「口臭は自分で防げると思う」か聞いたところ、「とてもあてはまる」と回答した人が16%と6カ国で最も低い結果となりました。日本とドイツは口臭に対する意識の傾向が類似していましたが、予防に対する考え方は相反する結果となりました。

図9 口臭の原因に該当すると思うもの

図10 「口臭は自分で防げると思う」かどうか

サンスターは「常に人々の健康の増進と生活文化の向上に奉仕する」を社是に、マウス&ボディ、ヘルス&ビューティという2つの事業分野を通じて、商品やサービスを提供しています。 オーラルケアシリーズ「G・U・M」、「Ora2」、ヘアスプレイ「VO5」、スキンケアシリーズ「EQUITANCE」、健康食品「健康道場」シリーズなどを展開しています。

本件のお問い合わせ先
サンスター株式会社
広報部(東京): TEL 03-5441-1423 / FAX 03-5441-8774
広報部(大阪): TEL 072-682-6212 / FAX 072-682-7917

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