環境に配慮した製品づくり

近年、製品の環境負荷低減に対するお客様、地域社会、政府などのステークホルダーからの期待が高まっています。こうした状況の中で、サンスターは3つの視点で製品の環境負荷低減を進めています。

  1. 製品の開発から使用後の廃棄に至る全てのプロセスにおいて、3R(Reduce, Reuse, Recycle)、Renew(再生可能)、Biodiversity(生物多様性保全)の視点で資源の有効利用、汚染防止、資源循環の促進に努めます。
  2. 製品ライフサイクルアセスメントの手法を採用し、製品が環境に与える負荷の大きさを定量的に見える化しながら、環境負荷の低減を図ります。
  3. 当社グループのグローバルな拠点ネットワークを通じて、製品や容器開発の環境負荷低減に関する成功事例や課題をタイムリーに共有し、開発のスピードアップを図ります。

プラスチック製品・容器の環境配慮

Reduce
  • プラスチック使用量削減
  • 脱プラスチック設計

(金属・ガラス・紙の活用)

Recycle
  • リサイクル材料採用

(バージンプラスチック削減)

  • リサイクルしやすい設計

(モノマテリアル化と易解体化)

Renew
  • 植物由来プラスチック採用
    (石油由来プラスチック削減)

環境中長期目標と実績

集計範囲:グループグローバル自社工場のデータを統合。消費財米国工場は電力、水、CO₂のみ、ツバメックス社は電力、CO₂のみを集計。
消費財事業=オーラルケア製品、化粧品、健康食品などの生活者向け製品関連事業
生産財事業=自動車・建築・電子機器用接着剤・シーリング材、バイク・自動車用金属部品などの産業用製品関連事業

全体評価の判定基準:◎計画以上、○ほぼ計画通り進捗、△計画未達だが進展あり、×現状より悪化

*1 消費財事業の欧州調達分を含む

*2 製品容器・個装包装材分(日本消費財及び生産財は外注先調達材料を除く)

*3 リサイクル/リユース可能な材料=製品使用後に容易に素材別に分離可能としたもの

取り組み事例紹介

環境配慮製品開発事例の一部をご紹介します。

洗口液・液体ハミガキボトル、ハミガキチューブなどの 樹脂量削減の継続的な推進 (日本・アジア)

Table
年代 取り組み内容 効果
2015 ハミガキチューブ薄肉化 年間2トンのプラスチック削減
2016 ハミガキチューブ薄肉化 採用製品拡大 プラスチック削減量増加
2017

ハミガキチューブ薄肉化採用製品拡大

野菜飲料ペットボトル薄肉化

健康飲料へのカート缶採用拡大

年間8トンのプラスチック削減

年間2トンのプラスチック削減

年間2トンの紙使用

2018〜2019

洗口液ボトル軽量化

洗口液キャップ軽量化

健康飲料へのカート缶採用拡大

年間40トンのプラスチック削減

年間5トンのプラスチック削減

年間10トンの紙使用

2020

洗口液ポンプ軽量化

洗口液セット品の包装材変更

年間27トンのプラスチック削減
年間9トンのプラスチック削減
2021 洗口液ポンプ付替え2本セット
洗口液試供品付POP包装材をプラスチックから紙に変更

年間27トンのプラスチック削減

年間6トンのプラスチック削減

2022 携帯用ハミガキセットのケースとハミガキキャップの軽量化 年間1.8トンのプラスチック削減
洗口液小型ボトル軽量化 年間22.4トンのプラスチック削減
2023 Φ31㎜ハミガキチューブの薄肉化 年間12.3トンのプラスチック削減
2024

ガム・歯間ブラシL字型の既存製品5品種

のプラスチックケース廃止

年間80トンのプラスチック削減

ORGANIC認証を受けた
「GUM BIO ハミガキ」
(欧州)

オーガニック世界統一基準COSMOS(=Cosmetic Organic Standard)の認証を受けています。天然成分99%、有機農法で作られた成分が22%含まれ、包装箱は再生紙を80%使用で100%リサイクル可能です。

製品・パッケージに
低環境負荷素材を採用(日本)

ハブラシの主力製品に植物由来のプラスチックを配合したハブラシ毛、再生プラスチックとFSC®認証紙を使ったパッケージを採用。

大容量サイズで液体容量あたりのプラスチック使用量を半減(日本)

1300mL大容量液体ハミガキの製品化時にボトルのプラスチックを薄肉化。500mLボトルに比べ液体容量あたりのプラスチック使用量を半減。ボトル素材には植物由来原料のバイオマスPET(ポリエチレンテレフタレート)を採用。

自動車用・建築用接着剤、
シーリング材の容器の軽量化、
容器プラスチック削減、
廃棄ゴミ量削減(グローバル)

使用後のゴミを減らすために潰しやすい容器やフィルム状の容器の採用を進めています。

「健康道場」
「飲む一膳分ごまプラス」に
紙カート缶を採用(日本)

容器の軽量化によって、輸送時のCO₂を削減しています。精米時に廃棄されることの多い「米ぬか」の豊富な栄養素を美味しく摂取する健康飲料です。
使用後のゴミを減らすために潰しやすい容器やフィルム状の容器の採用を進めています。

高耐久・高耐候型
建築用シーリング材の
製品化推進(日本)

汚れにくく長持ちしやすい素材の採用を進めています。

再生紙・再生プスチック包装材の採用拡大(欧州)

ハブラシや歯間清掃具に再生PETや再生紙を採用するなど、再生素材の包装材を使った製品のラインナップを拡大しています。2023年には、G・U・Mブランド売上の85%の製品パッケージに70%~80%の再生材を採用、80%の製品を欧州内生産品で賄い、環境負荷低減に努めました。

店頭陳列什器のプラスチック使用量削減(欧州・日本)

欧州では、ハブラシや歯間清掃具の店頭什器に極力プラスチックを使用せず、再生可能な紙と木材に置き換えて環境負荷低減に努めています。日本では、店頭陳列什器のプラスチック部分に紙パウダーや、植物由来の生分解性プラスチック、再生プラスチックなどを配合して環境負荷低減に努めています。また、ごみ削減のため、共用パーツを繰り返し使用し、表示が変更される部分のみを交換して廃棄物が出にくい仕様に変更しています。

洗口液・液体ハミガキボトルへの植物由来原料配合プラスチック採用(日本・アジア)

日本で生産する液体ハミガキ、洗口液16品目のボトルを2023年7月より順次、石油由来プラスチックから植物由来のバイオマスPET(ポリエチレンテレフタレート)に切り替えました。 CO2排出量を年270トン削減。

接着剤や金属部品の製品輸送にリサイクル可能な容器を使用(グローバル)

自動車用接着剤や建築用シーリング材の取引先への輸送には再利用可能なドラム缶を使用し、輸送頻度を減らすためにドラム缶からジャンボタンクに変更するなど環境負荷低減に配慮。バイク用金属部品の輸送にも通い箱やリサイクル可能な金属バスケットを使用しています。

環境負荷の低いバイクレース用ブレーキ部品を開発(日本)

レース用に熱処理工程廃止で製造時のCO₂排出量を半減したブレーキディスクと、粉塵の発生を約15%抑え走行時の環境負荷を低減したブレーキパッドを開発。実戦レースで好成績を収め、製品化を決定しました。

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